こんにちは。

本日は、三菱UFJフィナンシャル・グループが主導する「MUFGコイン」について、記載していきたいと思います。

また、2017年9月22日(金)に「MUFGコイン」についてほかの陣営も合流できる枠組みにする方針が明らかにされたことにも触れていきたいと思います。

MUFGコインの概要

MUFGコインが議論され始めた時期

MUFGコインについては、かなり前から(おそらく2015年くらいから)UFJ内で議論されていたと思われます。

というのも、UFJはブロックチェーン技術のスタートアップ企業である米R3が主導する「ブロックチェーンの使用についての研究と開発に関するコンソーシアム」に2015年から加入しているからです。なお、現時点で(2017年10月)、当コンソーシアムに70以上の金融機関が参加しているそうです。

ちなみにR3とは、ニューヨークに本社を置くをブロックチェーン技術の開発を行うスタートアップ企業であり、公式ホームページはこちらです(wikipediaはこちらです)。

ビットコインに代表される暗号通貨の中核技術「ブロックチェーン」の活用を目指す動きが本格化してきた。2015年9月29日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が、ブロックチェーン技術に強みを持つスタートアップ企業、米R3が主催する「Distributed Ledger Group」に参加することが明らかになった。同コンソーシアムには英バークレイズ銀行、米シティグループなど世界的大手金融機関22行が参画。10月終わりにも活動をスタートさせ、ブロックチェーン活用に向けた技術検証や標準化作業などを進める予定だ。
(出典:2015/10/22 IT PRO

そして、「MUFGコイン」がメディアに登場するようになったのは2016年のことです。

三菱東京UFJ銀行が、ITを活用した独自の仮想通貨の開発を進めていることが10日分かった。利用者同士が、これまでより安い手数料で資金をやりとりできる利点がある。当初は行内で利用し、将来は一般利用者向けに開放する構想もある。
(出典:2016/6/10 産経ニュース

UFJは2年以上前からブロックチェーンの可能性(言い換えれば既存の金融機関を破壊しなかねない脅威)について考えていたのですね。

MUFGコインの特徴

「MUFGコイン」の最大の特徴は、1コインを1円の固定相場にすることです。そうすることにより、利用者は相場を気にすることなく決済することが可能になります。

また、現状様々なポイントが存在しますが、それらとも交換可能とするという構想のようです。しかしながら、1コインを1円で固定し、銀行口座と連携させたりするのは、便利だけれども電子マネーとあまりかわらないのでは?という疑問も生まれます。

以下、日本経済新聞の記事にわかりやすい図がありました。

(出典:2016/12/26 0:32日本経済新聞 電子版

MUFGコインを発行するためのブロックチェーンはどのようなものか?

「MUFGコイン」を発行するためのブロックチェーンは「ブロックチェーン連携プラットフォーム(仮称)」という呼称がついています。こちらは一般社団法人全国銀行協会(会長:平野信行 三菱UFJフィナンシャル・グループ社長)が提唱しているもので、銀行界を中心としたみんなで利用できるブロックチェーン定型プラットフォームを作ろうではないか!というものです。

各銀行においては、ブロックチェーン技術/DLT の活用可能性を検証 すべく様々な実証実験が行われているが、「分散型台帳」の利点・特長を踏ま えれば、こうした個別分野に加え、銀行間ネットワークを視野に入れた新たな 金融・決済サービスや、コスト削減を目的とした非競争的な業務・システムの 共通化等は、将来的に同技術の活用が期待される有力な分野と考えられる。

(中略)

銀行界を中心とした、連携・協働型 の実証実験環境として「ブロックチェーン連携プラットフォーム」(仮称)の 整備が提言された。

(出典:一般社団法人全国銀行協会が2017年4月13日に発行した「ブロックチェーン連携プラットフォーム」(仮称)の基本構想

(出典:一般社団法人全国銀行協会が2017年4月13日に発行した「ブロックチェーン連携プラットフォーム」(仮称)の基本構想

また、2017年9月にはこのプラットフォームを実証実験環境を提供するベンダーが選定されました。10月中を目途にブロックチェーン連携プラットフォームは稼動を開始する予定のようです。

ベンダーには、国内の仮想通貨取引所大手のビットフライヤー等が名を連ねています。

一般社団法人全国銀行協会(会長:平野信行 三菱UFJフィナンシャル・グループ社長)は、本日開催の理事会において、「ブロックチェーン連携プラットフォーム」(※)(以下「本プラットフォーム」という。)の実証実験環境を提供するベンダー(以下「パートナーベンダー」という。)として、株式会社エヌ・ティ・ティ・データ、株式会社日立製作所、株式会社bitFlyer、富士通株式会社の4社を選定することを決定いたしました。

(出典:一般社団法人全国銀行協会が2017年9月14日に発行した「ブロックチェーン連携プラットフォームのパートナーベンダー選定について」

MUFGコインを発行する背景は?

「MUFGコイン」を発行する背景は、ビットコインなどの仮想通貨を皆が使用するようになれば、銀行口座が必要なくなり、銀行にお金が集まらなくなるからというのが1つでしょう。

ビットコインを使うためには専用のウォレットがあればよく、正直銀行口座は必要ありません。給料がビットコインで支払われて、世の中のあらゆるものがビットコインで買えるようになれば、スマートフォン1つあれば生活できてしまうのです。

そのため、ブロックチェーン技術によって支えられている仮想通貨というのは、銀行にとってかなりの脅威になり得えます。世界の銀行はそのことに、かなり前から気付いており、何か対策を打たなければならない!という状況なのだと思われます。

そのため、UFJで言えば「MUFGコイン」を発行することで、少なくとも自社の顧客基盤を守って銀行からお金を逃さないことができると言えます。しかしながら、当然他の銀行も同じことを考えます。そこで、みずほ銀行は様々な銀行を巻き込んで「Jコイン」を発行すると発表しました。

みずほ銀行も仮想通貨「Jコイン(仮称)」の創設を表明

2017年9月20日(水)にみずほフィナンシャル・グループは円と等価交換できる仮想通貨「Jコイン(仮称)」を創設する考えを明らかにしました。

みずほフィナンシャルグループの山田大介常務執行役員は20日、円と等価交換できる仮想通貨「Jコイン(仮称)」を創設する考えを明らかにした。「全ての邦銀が大同団結すべきだ」と述べ、他メガバンクや地銀などとの共同発行を目指す。
(出典:2017/9/20 10:09日本経済新聞

銀行からお金が逃げていくことが予想されるわけですから、UFJだけでなく、当然他の銀行も考えていたわけです。しかも、「Jコイン」は、ゆうちょ銀行や地方銀行約70行が参加する見通しとなりました。

この「Jコイン」は様々な銀行が参加するため、「MUFGコイン」よりも利便性がよくなり、「MUFGコイン」より「Jコイン」にしようなんて考えの利用者が増加する可能性が出てきました。そこで、「MUFGコイン」の「Jコイン」への合流という話が出てきます。

MUFGコインの今後の展望

みずほフィナンシャル・グループが「Jコイン」の創設を発表した2日後の2017年9月22日(金)に、日本経済新聞(電子版)が「MUFGコイン」についてほかの陣営も合流できる枠組みにする方針であることを報じました。

メガバンクなどが陣営にこだわらず、オールジャパンで新しいデジタル通貨をつくる。三菱UFJフィナンシャル・グループは発行を検討しているデジタル通貨「MUFGコイン」についてほかの陣営も合流できる枠組みにする方針だ。複数の種類が並び立つより一本化した方が効果的とみているため。同じくデジタル通貨の発行を検討中のみずほフィナンシャルグループなどとの連携構想に発展する可能性も出てきた。

(中略)

亀沢氏はMUFGコインについて「オールジャパンのプラットフォームも想定している」と指摘。そのうえで「MUFGという冠にこだわる必要はない」と述べ、他の銀行を含めてオープンに参加できる枠組みにする考えを示した。

(中略)

デジタル通貨を巡ってはみずほフィナンシャルグループもゆうちょ銀行や数十の地方銀行と連携して「Jコイン」の発行を目指している。三菱UFJの亀沢氏は「いまあるコインをどう使うか、相談させていただきたい」と述べ、合流も視野に協議する考えを示した。

(出典:2017/9/22 0:30日本経済新聞 電子版

これは、みずほが「Jコイン」でゆうちょ銀行等の他の銀行と協業するので、UFJもそれに同調するということでしょう。1社のみで使用される仮想通貨よりも、たくさんの銀行で使用される仮想通貨のほうが、汎用性が高くなることは明らかなので、方針転換なのか、以前からの動きの延長上なのかはわかりませんが、この流れになるのは必然であったと思われます。

また、現金を使わない決済データをアップルペイを運営するアップル社やアリペイを運営するアリババ社などの海外勢に握られる懸念が強まっており、日本の銀行がみんなで協力することで対抗策を練っていこうしているのかもしれません。

おそらく2020年の東京オリンピックまでに、こうした現金をなくす方向の決済手段というのは、ビットコインを含め大きく広がっていくことが予想されます。「MUFGコイン」や「Jコイン」等の銀行系コインがどこまで躍進していくのかについては、引き続き注目していきたいですね(おそらく1コイン=1円で、さらに銀行系コインを扱う便利で総合的なスマートフォンアプリができれば、流行っていくのは間違いなような気がしています)。

それでは☆

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